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ショートエッセイ#22『私は神様からプレゼントをもらった!』


アメリカのテキサス州にあるメソジスト小児病院には、50年以上守られてきた、とてもユニークな風習がある。それは、12月に退所するすべての赤ちゃんは大きな大きな赤い靴下に入れられる、というものである。赤い靴下が意味するのは「サンタクロースからのプレゼント」である。病院は赤い靴下で赤ちゃんをくるむことで、赤ちゃんは神様からいただいた贈り物だということを暗に伝えようとしているのである。そして赤ちゃんの家族も「この子は確かに神様からいただいた子だ」と自覚することで、赤ちゃんに対する愛情と責任を噛み締めるのだそうだ。

 これは私たちにとって様々に当てはまることではないだろうか。例えば私はいつもペンとメモ帳を持ち歩いているので、よくペンを無くす。無くしては購入し、購入してはまた無くし…の繰り返しである。しかし何年も前に連れ合いからプレゼントされたペンだけは無くすことなく今もその役目を果たしてくれている。大切な人からもらったものは、それだけで大きな意味と価値を持つものだ。では今度は私たちの人生全体を見渡してみよう。そこに「これは確かに神様からもらった!」と胸を張れるものはどれくらいあるだろう。これはなかなか答えることが難しい問いかもしれない。しかし安心してほしい。第一歩はすでに与えられている。それが「礼拝」だ。礼拝の時間は、神様からいただいた時間、神様からプレゼントされた時間である。だから礼拝を守るということは、「私の人生には神様からもらったものがある!」ということを確信することが出来るひとときなのである。

 「自分には神様からもらったものがある。」この確信が私たちにもたらす安心感はとても大きい。この冬はぜひ私たちも、あのベビー達のように、礼拝を通して神様の靴下にくるまろうではないか。