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ショートエッセイ#31『水を飲もう!』

今年も我が家では家庭菜園が営まれた。今年の我が家の菜園ではトマトとミニトマトがたわわに実り、充実したトマト生活となった。ところで家庭菜園ではトマトの他にもいろいろな野菜を育てたのだが、意外と面倒なのが「野菜によって肥料が違う」ということである。もちろん肥料の中には「これ一本で植物全部OK!」という万能肥料もあるのだが、そうではなく「トマト用」「葉野菜用」「鑑賞花用」と細かく分かれている肥料もある。よく考えてみれば当たり前のことなのだが、育てる植物によって必要な栄養もその比率も異なるらしい。恥ずかしながら今さらになってそんな単純な事実を知った次第である(新米家庭菜園家歴は静岡一番町教会牧師歴と同じ、ようやく1年半だ)。
ところがところが、更に面白い発見をした。どうやら植物によって必要な栄養もその比率も異なるらしいのだが、しかし!どの植物にも共通して必要なものもある。それが「水・日光・二酸化炭素」だ。これらは全ての植物に共通して必要である。おかげで肥料やりはややこしく面倒だが、水やりは実にスムーズに済む。
私たちも同じようなところがあるのではないだろうか。私たちはそれぞれ、出自も経歴も、趣味も生活様式も、何もかもバラバラである。だから余暇に求めるものも、豪華な食事と聞いて思い浮かべるものも違う。だが私たちも植物と同じで、皆に共通して必要なものがある。神様との関係だ。神様との関係を喪失したまま歩むのは、さながら整備士も車検もなしに車を走らせるようなものだ。礼拝を通して神様との関係を正しく受け取りなおすこと、これが私たち全ての人間にとって共通して必要な「水」である。
水分不足で怖いことは、のどの渇きに気付かないままに脱水症状に陥ることである。定期的な水分補給を欠かさずに歩もう。
