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ショートエッセイ#39『1日の1%は何分?』

一日は24四時間ある。ではその1%はどれくらいかというと、約15分だそう
だ。15分間、何かに時間を使えば、その日は一日の1%をそれに費やしたこと
になる。1%というのはずいぶん小さな数字に思える。しかし15分と考えると意
外と長い。実際に自分の生活に当てはめてみると色々と考えさせられる。
たとえば自分にとって良いことを15分だけやってみる。読書でも、散歩でも
、祈りでも、誰かに手紙を書くことでもいい。反対に、自分にとってあまり良く
ない習慣を15分だけ減らしてみる。スマートフォンを見る時間、ぼーっと気を
紛らわせるためだけの行動。たった15分である。どちらも1%にすぎない。と
ころが、やってみるとわかるのだが、この1%がなかなか確保できない。なにせ
15分というのはなかなかの時間である。やろうと思えば出来るはずなのに、気が
つけば一日は終わっている。やらなくても済むことなのに、だらだらとしてしま
う。私たちは忙しさの中で、「大切だと思っていること」に驚くほど時間を割け
ていない。自分を顧みること、自分を大切にすること、本当に向き合うべき事柄
に、1%すら使えていないことに気付かされる。
聖書はしばしば、「少しのこと」に目を向けるよう促す。大きな決断や劇的な
変化だけでなく、日々の小さな積み重ねの中に、神様の導きがあることを語る。
私たちは、すべてを一気に変えようとして疲れてしまうが、実は1%の積み重ね
こそが、人生の向きを静かに変えていく。車の位置を変えなくても、車の向きさ
え変えれば行き先は変わるのである。
15分という時間は人生を立て直すにはあまりにも短く見えるかもしれない。しかし、神様の前に心を向けるには、十分な長さでもある。静かに呼吸を整え、自分の内側を見つめ、今日一日を振り返る。その1%があるかどうかで、日々の重さや色合いは変わってくる。1%を軽んじない。1%を大切にする。その小さな選択の積み重ねが、やがて自分の歩みを形づくっていく。15分の過ごし方を大切にしよう。
